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わがまま?

読んでいて面白くて、時間を忘れてしまう本。
そんな本に出会うと一気にその本を書いた人の著書を集める、という癖があります。
<以下、敬称略>
幼いころは星新一、筒井康隆、佐々木丸美、ポール・ギャリコ。
ちょっと前なら立原えりか、柏葉幸子、夏樹静子、宮本輝、栗本薫。
最近では乾くるみ、恩田陸。
文章が上手で描写が精緻な方はどうしてもその筆力に甘えてしまう様に思える、と以前ここでも書きましたが、恩田、栗本両氏の著書はそういう傾向が強いように思います。

恩田さんの著書は、リアルタイムで「六番目の小夜子」をかなり昔に読んだきりで、
腰痛直前(笑)に何となく図書館でパラパラとめくってみた「Q&A」のインパクトに惹かれて一気に読了するまで全く縁はありませんでした。
実は「Q&A」も、読み進むにつれ、導入部分で感じた背の粟立つ感じが薄れていって、ラストで拍子抜け。
そこでやめときゃよかったのかもしれませんが、読みやすいしそれなりの引力があるのは確かなのでついつい手にしてしまいますし、どの本も途中までは本当にワクワクさせてくれます。
でも、何故かラストで「詰めが甘い」という感想を一様に感じてしまうんだよなあ。
それでも何冊読んだかな。例によってamazonで一気に実は著書を揃えてしまったんです。

ついさっき読み終えたのは「MAZE」でした。
十二分に楽しめました。でも、何故かすっきりしない。
現実感がない、のはむしろフィクションの世界では魅力のひとつでしょう。
ただ、それだけではなくて、取っ掛かりがない。そう、感情を移入できるキャラクターがいない。
この人の作品はどれもそうです。
登場するキャラクターに市井の人間、が登場しない。
それが現実味を奪ってしまっているように思えてなりません。
面白さだけを求めるにはたいへん都合がいいのですが、
かつて東野圭吾の「秘密」や、黒武洋の「そして粛清の扉を」、重松清の「なぎさの媚薬」などを読み終えた時のような、心の中に残る澱に濃さがないんです。
次のページをめくるのが本当に楽しみで、ワクワクさせてくれることは確かなのに、最後の最後で肩透かしを食らってしまう、そんな印象だけが残る。
もともと読書は自己啓発の手段だとは思ってません。
あくまでも娯楽のために、自分を楽しませるために読んでるわけなので、だからこそ楽しみたいし、楽しめる本だけを読みたい。
…これってわがままなんでしょうか?単にその作者に飽きてしまうだけなのかもしれないし。
さて、明日は図書館に行ってこよう。どんな本に出会えるかな。

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