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そして夜が明けて@不細工な顔

11月1日。
この日はみもざの命日ですが、更に顔すら知らないけれど勝手に近しく感じていた方の命日にもなりました。
実は全く脳天気なエントリを用意していましたが、急遽差し替えです。

恐ろしいほどの強運の持ち主で、病気が発見されたのも半ば偶然。手術もままならないような進行を見せるはずなのに病巣を取り除く手術は無事に成功したとのこと。
それなのにやはり神さまは残酷で、短い闘病生活の後ついに彼女は旅立ってしまいました。
なんとなくみもざの病状とダブります。だからこそご家族の心痛が手に取るようにわかります。

ホントに、全く接点のない人。それなのに何故こんなに心の中がざわつくのだろう。

今はご冥福を祈ることしかできません。せめて葬儀にお花を送れればと思っていますが、果たして全く面識のない他人からの花を受け取ることってご遺族にとって迷惑ではないのか。
少しでも、悲しみに包まれているご遺族のお手やお気持ちを煩わせたくないですし、あまり時間は残されていませんがじっくり考えてみようと思います。

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みもざの大好物だったはずの焼き魚は旬のシシャモ。チーズは彼女の名にちなんでミモレット(シュレッドタイプで食べやすく)。生クリームを少しと殻まで口にいれようとするほど好きだった甘栗。そして入院中にも喜んで食べてくれた茹でささみ。
ワンディッシュに盛り付けて、お花と一緒に彼女の写真の前に置きました。たくさん食べてくれたかな。美味しかった?

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ミモザケーキ。なんとなく上手くできました。
家人も私も、そして多分みもざもカスタードクリームよりは生クリームの方が好きなのでたっぷりのそれを塗り、クリームにコクがない分スポンジの間に缶詰の洋梨のスライスを挟む。
洋酒を使うとみもざが食べられないので省略したらちょっと味に締りがなくなっちゃったけど、思いのほかスポンジがふわふわで、かなり美味しくできました(自画自賛)。

去年の今日、私はみもざの亡骸を荼毘に付すための準備に追われていました。
周到にも事前に用意してあったオーダーメイドの骨壷、紙製だけれどちょうどみもざが綺麗に収まるサイズの可愛らしい棺。
棺の中にはミモザの花がなかったので淡い黄色のバラとやはりミモザイエローのふんわりとしたバスタオル。
火葬場に運ぶ車中では彼女のテーマ曲「ミモザ」をかけ…
何かを忙しくこなしていないと足もとから地面が崩れて、自分自身が消えていってしまう、そんな感覚でその日を過ごしていたように思います。

解離性人格障害?とも言えそうなほど、割と自分自身を制御している自分、という存在を意識していましたが、今は自分で自分が抑えきれず、そんな自分にうっすらと恐怖感すら覚えているところ。
ああ、亡くなった彼女のこともきっとトリガーになってるんだろうな。

鏡の中に、腫れぼったい目の浮腫んだ顔をしたオバサンがいます。
今日は誰にも会いたくない、そんな気分の朝です。

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