「好景気」の背景にあるもの
景気は本当に好転しているのでしょうか。
私たちが周囲を見渡して、果たしてそれを実感できますか?少なくとも私はできません。
証券会社が売り注文を発注ミスしたことにつけこんで、幾つかの大手証券会社が大きな利益を得ました。
モノを作り出すこともせず、机の上だけで大金を作り出す、そんな業種だけが好景気であって、現実に第一次産業を始めとして、私たちの生活に必要な業種は恐らく現状維持がやっと、なのではないでしょうか。
何故企業への減税を継続し、給与生活者に負担を負わせようとするのか。
定率減税は、これは将来的に廃止することが規定路線でしたが、何故今のタイミングで廃止時期の決定を行わなければならないのでしょうか。
消費税も税率アップが間違いないと謳われていて、でもこれは現実に自民党の前回の総選挙の際に公表されたマニュフェストに記載されていたことです。小泉が谷垣財務相の発言を非難したけれど、そもそもこの人、ちゃんと自分の党の政権公約を読んでるのかしら?
自分が裕福である人に、そうでない人の気持ちや生き様は理解できない。
今回の増税に関してだけでなく、実際、私の身の回りにもそれを感じさせる出来事がありました。
家人の働く職場は、ある意味出来高制と言ってもいい業種なわけで、業績の良かった今年は冬期の賞与も従業員一同とても楽しみにしていたのですが、経営者の出した結論は「ほぼ昨年並み」の支給額。
これでは従業員の士気も高揚しないどころか、技術職にある人は転職を考えても、家人には引きとめることはできないでしょう。現実に彼らはこの業界では引く手数多なのです。
自分はともかく、従業員のことを考えると気が重い。そう嘆く家人にとても昨日は休肝日を告げることができませんでした。
明細(私が作る)を手渡す時の家人の気持ちを考えるとこちらまで辛くなります。
働こうが働くまいがほぼ一定の金額を期末手当としてもらえる公務員が羨ましく思えるのはこういうとき。
実際に、ろくすっぽ働かずして報酬を得ていた人たちを知っていますので余計腹立たしいです。
昨年並み、と言っても、この業種は構造的に不況なので、出るだけマシなのかもしれません。
そう自分を慰めて、家人には何か美味しいものを作ってあげようかな、などと私だけでもポジティヴにいてあげたい、そんな殊勝な気持ちでいるのあちなのでした。
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