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東京に大地震が起きる日?

友人の長女が、今春中学校に進学します。入学式に合わせて祝電を手配しました。
何しろその子がお腹にいた時から知っているので成長ぶりにただただ驚かされるばかり。こちらも歳を取るわけです。
その友人はご夫婦ともども1時間以上かけて都心へと通勤しているのですが、さて、大地震が起きた時二人は無事お子さんの待つ家に帰宅できるのか。

…何故唐突にそんなことを、って?
そう、先日オンエアされた日テレの報道特別ドラマ。あの2時間余の虚実取り混じった番組は危機管理などという言葉と無縁、と思い込んでいた私のダレきった心に大きな一石を投じました。

テレビ局のある高層ビル内をメインに展開していたため、震災後に起きるパニックや暴動などについての描写こそつぶさではなかったものの、エレベーターに閉じ込められた数人の新入社員たちの様子にはリアリティがあり(排泄欲求についてあれだけリアルに表現されたドラマはなかったと思う)、電車の脱線のシーンは昨年起きたあの事故を髣髴させるほどで、番組の冒頭でもアナウンスされていましたが被害に遭われた方にはかなりショックだったのでは。

不満はあります。局内の、28階に閉じ込められた人たちはトイレや水をどうしたのか、けが人だけでなく、あの様子なら死者もいたかもしれないし。
ビルの外の様子は身重の妻を捜す社員の目線で描かれていましたが、これも最終的には取ってつけたような美談で終わっている。
被災しつつも報道を続けようとする姿勢にもかなり手前味噌的雰囲気があったりして、やや興ざめした部分も幾つか見受けられました。
それでも、ライフラインが断たれ、救助を待つ人の数が明らかに消防や警察、自衛隊の守備範囲を超えた時に人口過密の都会は如何に脆いか、その点は描かれていたと思います。

かつて私も東京の中枢にいました。それは私のアイデンティティでもあったし、ちょっとしたプライドでもありました。
でも、対極とも言えるほど「何もない」田舎町に住んでみてわかったこと。

都会は異常だ。

情報もモノも人も、その何もかもを飲み込んで未だ成長を続けている大都市東京。
阪神淡路大震災では、一部のボランティアを除いていわば高みの見物を決めこんだ傍観者が今度は被災者となる。
そして、その瞬間を迎えることになる確率は阪神淡路大震災の起こる確率よりも遥かに高い。

仮に地震の予知に成功したとして、そこから何をどう対処できるというのでしょうか。恐らく一週間どころかせいぜいが一日、下手すれば数時間ほどしかないだろう残された僅かな時間で起きるのはパニック。我先にと東京
を離れる人々で車や鉄道、空路は混乱に包まれることは想像に難くありません。
防災意識をどれほど高めたとしても、耐震強度偽造マンションや、ひとたび火の手が上がれば類焼を免れないであろう住宅密集地は既に存在しており、希薄になった人間関係は相互扶助という最も重要な手段をきっと阻害するはず。

小泉政権が築き上げた較差社会、お金を持っている人間だけが自家用ヘリなんぞで東京を逃れることができるんだろうなあ。そんなことを薄ぼんやりと考えながらドラマを見終えたら、いかに天災の前で所謂「市井の人間」が無力であるか痛感させられました。

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