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猫の幸せって?@答は出ないけど

「作家の猫」という本が出ていることは知っていました。
でも、恐らくかつての文豪たちが飼っていた猫の話であろうから、その飼育方法が私の望むそれとは全く違うので読むと微笑ましさよりも批判根性(?)が先に立つことは想像に難くない。だから手にすることはしませんでした。
その本を、何も知らない家人が私のために、と図書館から借りてきてくれたのですが、ざっと目を通してすぐ閉じました。やっぱり、ダメ。

今、巷を騒がしているのは女流ホラー作家による「子猫殺し」ですが、彼女の弁明を幾度読んでもその行為を正当化する理由がわかりません。創作の世界で生業を立てているような人間は私のように凡庸な人間にはどうにも理解できないらしいです。
「作家の猫」に登場する文豪たちは猫をこよなく愛していますが、それでも中にはその飼い方に首を傾げたくなる記述も(予想通り)目にしました。

猫の幸せ、って何だろう。

失踪していた都会の猫は無事発見されたそうです。
1匹飼いだったところに新参者が現れたことでショックを受けたのでしょうか。
2匹目としてボランティアさんから貰ってきた子猫はすぐお返ししたとのことで、猫同士の相性って難しい。
田舎の猫の方はまだ戻ってこないそうです。
…私には何もできません。できるのはただ祈ることだけ。みーちゃん、どうか彼女を助けて、導いてやって。

私の家の周りにも、かつては入れ替わり立ち代り外猫がいました。
メインは母と息子と娘2匹、これは母猫がみもざと同じ時期に身ごもったため子猫たちは陽太やカノンと同い年です。
日に数回ご飯を食べに来ていた母猫は、出産後きっかり2ヶ月してから子を連れて来るように。
すぐさま母猫は避妊手術。子猫は懐かないまま7ヶ月で女の子を1匹保護。これも避妊手術を受けてもらってとある知人の親族に貰われていきました。
その方は若干精神的に不安定だったのですが、里子に行って間もなく、網戸もなしに窓を開けて(!)出かけたらそこから猫は逃げてしまったとのこと。
今でもこれ以上最低最悪な里親に出会ったことはありません。
残った子猫と母猫は数年にわたって我が家に来ていましたが、母猫はある雪の日の朝、姿を消しました。
子猫のうち♂の子が、今事務所にいるカンタ。そして♀の子が秋を告げる猫ちび。
そこにしっぽが現れたり、これも今事務所にいるのんちゃんが突如出現したり、そして今は新たに♂の黒猫がちびとともにうろうろしています。

寒さに震えることもない代わりに、狭い部屋の中で日がなごろごろしている我が家の猫たち。
広い草原を好き放題に駆け回り、穏やかな日差しの中で柔らかい草の上に寝転ぶという自由を得る代わりに積雪の中我が家まで10数メートルの道のりを歩かなければならない、寒さに震える冬を外で過ごす外猫たち。

猫の幸せ、って何だろう。

のんちゃんはいっかな私に懐きません。
時折ガラス越しに外を見てはため息をつきます。
それでも、雪の上の小さな足跡を見たらそれがこの子のものではないことが嬉しくもありちょっとだけ誇らしくもあり、でやはり保護してよかったのだと実感しています。
いずれちびも家に入れたい。自己満足?そうかもしれません。
でも、外にいるということは大きなリスクを伴います。それも含めてその猫の運命であるというのなら、それに横槍を入れる人間が出現するのもまたその猫の運命。
室内飼いをし、ワクチンや健康診断などを欠かさず、良質なフードを用意する。これは最低限飼い主がすべきこと、と少なくとも私は思っています。
もちろん、赤の他人にそれを強要することはしません。一緒に暮らすに当たってそれぞれに環境は違うわけですから。
でも最低限自分や知人が保護した子を里子に出す際はその点を遵守してくださるよう必ずお願いしてきました。

猫の幸せ。
とりあえずうちの連中は幸せなのかどうかわかりませんが、自由を奪われた代わりに飢えも寒さも彼らは知らないまま成長してきました。
このまま、みもざのように最期まで私は彼らを守ります。
いつかソロモンの指輪でも手に入ったら彼らに聞いてみたい。あなたたちは幸せ?と。
…でもこれはきっと永遠に謎なのでしょうね。わからないから一緒にいられるのかもしれないし。

サックスの練習をし過ぎて唇が腫れてきました。
あー痛い。
土曜日が不安です。

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コメント

一緒に暮らしてる動物達は飼い主さんが自分達がいることで幸せな気持ちになっている時は動物達にも伝染して似たようなしあわせな気持ちになってるんじゃないかな…。
ネコや犬も飼い主が選んで一緒に暮らしてるんじゃなくって、ネコや犬に選ばれて、一緒に暮らしてるのかも知れないって、時々思います。
のあちさんに見つけてもらって里親さんまでさがしてもらえた捨てネコさん達は♪ありがとうございます♪って言っていると思います。
サックスの練習お疲れさまです。

投稿: わすれなぐさ | 2006/08/30 23:55

そうですね。できることならいつも幸せな気持ちでいたいし、その手伝いをしてくれるのが彼らなのかもしれません。
わすれなぐささんも猫と一緒に暮らしていらっしゃるのでしょうか。
そうならお互い、今のこの縁を大事にしたいですね。

> 捨てネコさん達は♪ありがとうございます♪って言っていると思います。

だといいな。
我が家に保護したのんちゃんは今日もまた窓の外見てため息をつき、私を見て逃げました(涙)
でも心配の種だった今回の子猫たちの里親さんも、どうやらそれは杞憂だったようです。
早速病院に連れて行った、というメールに不覚にも目頭が熱くなりました…

投稿: のあち | 2006/08/31 21:08

のんちゃんはお外に何か忘れ物でもあるのでしょうか…。
「のんちゃんくもにのる」って本を思い出したけど、のんちゃんは雲に乗ってどこか行きたい所があるのかな…?
のんちゃんがのあちさんのよさに早く気付きますように。
里親さん、病院に行って下さってよかったですね☆

投稿: わすれなぐさ | 2006/08/31 23:08

雲に乗ってお外に帰りたいのかな…などと思ったりもしつつ、でも実際に網戸を破るでもなく大人しく過ごしているのんちゃんは、多分私のことを警戒しているんだと思います。
病院に連れて行ったり、冬毛を取るためにとっ捕まえてブラッシングしたり…良かれと思ってやってることが裏目に出てるのですが、気長に仲良くなっていこうかな、と。
こういうとき、猫語が話せるといいな、としみじみ思うのです。

投稿: のあち | 2006/09/01 21:29

のあちさんとのんちゃんの心の距離が少しづつ縮まりますように。
猫語は無理かも知れないけど動物は人間が思っているよりデリケートな心を持っているんじゃないかって思いますので、のあちさんの気持ちはいつかきっとのんちゃんに届くって信じます。

投稿: わすれなぐさ | 2006/09/01 23:42

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