組閣。
大して興味もなく見ていたけれど、うんうん、と頷く人もあれば、あれ、この人知らないや、と首を傾げたくなる人もいて、蓋を開けてみれば安倍さんの気心が知れた人たちばかりだそうで。ふうん。
正直この人にどうしても期待する気にはなれません。
麻生さん?確かにお話は面白い。オタクの星(笑)だし。でもこの人もダメ。だってサラブレッド-それも超良血の-なんだから。
明らかに所得格差、生活格差の拡大した今の日本で苦しい生活を余儀なくされている私たちの現実を、銀の匙咥えて生まれてきた裕福な二世なんぞに理解することができるとは到底思えない。
我が家の車は色が色なので(?)洗うのはカンタンでも水滴を全てふき取らなければならないため後が大変。
市街地からちょっと離れた場所に洗車の上手なスタンドを見つけ、一月に一度は通っていたのだが、そこに見た目こそイマドキのお兄ちゃんでも非常に礼儀正しく感じの良い、しかも綺麗に仕上げてくれる青年がいた。
ちょっと特殊(人気薄ともいう)な我が家の車をすぐ覚えてたらしく、いつしか挨拶も親しみのこもったものになり言葉を交わすようになって、家人もけっこう気に入っていた彼がそのスタンドに姿を見せなくなったのはつい3ヶ月ほど前のこと。
いい子だったからきっともっと安定した仕事にステップアップしたのだろう、などと家人ともども勝手に考えていたのだが、彼のその後、は今日偶然判明した。
家人と立ち寄った普段あまり行かないスーパーでバッタリ出会った彼に「今どうしてるの?」と軽い口調で問いかけたら「実は…あのスタンドをリストラされたんです」
あまりの驚きに、かける言葉を失ってしまい思わず「あらじゃうちに…ねえ?」などと口走った私に、近いうち都会に出る予定だと続けて話してくれた彼は一瞬目を輝かせたが、それを制するように家人が「いや、この仕事は勧めないよ。先の展望も見えないしね」それはやんわりとした拒絶で察しのいい彼には理解できたようだった。
後で家人に何故?と尋ねたら「斡旋したら責任が生じる。そのリスクを負えるほど彼を知っているわけではない」至極ごもっとも。冷たいようだがこれが現実。
ワーキングプア、という言葉を頻々と耳にするようになった。
就労はしていても、低賃金-生活保護受給基準を下回る-という社会層を指す言葉だ。
我が家は幸いにして現在当てはまらない。だが、我が社には該当者が相当数いる。
リストラされた彼はまだ若く、恐らく何らかの職を得ることはできるだろう。だが彼がそのワーキングプアなる層に組み込まれないという保証はない。
いつから日本はこんなに住みにくい国になったんだろう。
新総理のスローガンは「美しい国、日本」だそうだが、まずその前に「住みやすい国」を作ってほしい。
貧困や介護疲れを理由に自らの命を絶った人、虐待によって最も近しい存在だったはずの親から殺されてしまった子供、など理不尽な死を迎えた人は目に見えて増えた。
毎日のように人が殺される。怨恨ならまだしも通り魔だったり、強盗目的だったり、性的暴行目的だったり。
私たちはもうそんな出来事をテレビなどで見聞きしてももはや驚くことすらない。
…だって珍しくもなんともないんだから。
この町でだって、何年か前に殺人事件が起きた。未だ捕まっていないが何故か地元の人間は皆誰が犯人であるか知っているらしい。実は私も…あくまでも噂だから本当にその人なのかどうかはわからないけど。
奈良の小学生誘拐殺人事件で死刑判決が出た。
被害者が一人、という事件では異例の司法の判断に当然弁護側は即日控訴したが、ここでも「更生」について裁判官があっさりと斬り捨てているのがある意味快かった。
性犯罪に関して、日本、いや、日本の男性陣はあまりに軽んじて考えすぎるとかねがね思っていたのだが、この死刑判決で少しだけ溜飲が下がったように感じた。
あまりに自分の中にある危機感や問題意識が膨大に膨らみすぎて、こうやって書いていても一向にまとまらない。論旨が自分でもわからない。
ただ、どう考えてもこの国がこれから「美しく」なっていくとは思えないのだ。
美しい、とは貧困層が滅亡して富裕層だけで営まれる社会なのだろうか。
でも、貧困があって初めて富裕が存在するわけで、これならいっそ共産主義でもいいのかな、なんて思ってしまうことすらある。
何をすればいいのか、と漠然と考えたけど浮かばない。
実は私、とっ散らかった部屋の中でどこから片付けようかと途方に暮れているのだけれど、もしかしたら今の日本もそんな状態かもしれない。
経済、拉致問題、外交、教育問題、税制、年金、治安の悪化…さあ新総理はどこからどう手をつけていくのか。
選ばれてしまった以上は仕方ない。この人に私たちは運命を委ねるしかないのだから。
どうか少しでも未来に期待が持てるような、。そんな政治手腕を見せてください。頼むから。
…ああ、眠れないや。