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面白いけれど面白くない本@地下鉄(メトロ)に乗って出かけよう

「地下鉄(メトロ)に乗って」浅田次郎著(講談社文庫)

この方の著作はほとんど読んだことがありませんでした。
この本も映画化されたことは知っていましたが、キャスティングを見て魅力を感じなかった(ヒロインが特に)ので興味も引かれなかったですし。
ただ、地下鉄をきっかけに過去と現在と行き来する、というプロットだけ聞きかじってしまうと、地下鉄を通勤に10年以上使っていた身としては手にとらずにはいられなかったのです。

もっとほのぼのとしたファンタジーを想定して-読後に暖かな気持ちが訪れることを期待してしてたわけですが-読み進めていくうちに己が過ちに気付きました。

…ファンタジー?とんでもない。

かつて、同じように夢中になって読み進み、読了後全く今回と同じようにぞわぞわとした居心地の悪い気持ちを覚えさせてくれた本がありました。

「飛ぶ夢をしばらく見ない」

山田太一のこの本はオマージュとしてSSを書いてしまったほど私の中に強く根を張ってしまい、しばらくの間日常をどんよりとした心持で過ごさせてくれたっけ。

メトロ、も同じ。
オトナのファンタジー、と言えなくもないけれど終末を告げる残酷な事実には声も出ませんでした。

私、ハッピーエンドが好きなんだよな。
不幸じゃあないけれど幸せでもない。そんな宙ぶらりんの今をただただ泳いでいくのは本当に難しくて、活字やゲームで恐怖感や焦燥感を紛らわせている日々なのに、ああ、こんな本読むんじゃなかった。

本自体は実に面白かったです。
自分が今幸せであるとか、強い自己を持っているから引きこまれたりしないとか、そんな自信のある方はどうぞご一読を。

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