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久々に、みもざの夢を見た。

横たわる彼女の舌に、恐らく治療など必要なことだったと思うのだが、ホチキスで何かを打ち付けるというなんとも残酷な夢。
ざく、という感触がリアルでもちろん血が出て、私がそれを口で吸っていた。もちろん、泣きながら。

夢でさえ、思うとおりに彼女と会えないなんて。
寿命1年を1時間程度に換算して、彼女に逢えるというシステムが開発されないだろうか。
夢、でもいい。費用対効果で確実にそれが得られるのなら、私は幾らでも支払ってしまうに違いない。

ペットロス恐るべし。
これだけ時間が経過しても、未だに私は彼女を思いだして泣くことができる。
ちょっと心が弱ってしまったら、もう悲しみがそれこそ波のようにとめどなく押し寄せて身動きが取れなくなる。

戻れるなら、あの団地の1階に戻りたい。
私と彼女だけのあの部屋に。
そこで時が止まれば。あのままあの時間に囚われてしまいたかった。
今でもふと思う。これは長い眠りで、目が覚めたら隣に彼女がいて、私の顔をちょん、とつついてくれるのだ。
そして、「いやな夢見ちゃったよ~」と半泣きで抱きしめたら「何よ!」と顔をひっぱたかれるもしくは噛み付かれる。
ありえないと理性は囁き、いつか奇跡は起きると狂気が囁く。

朝からとめどなく涙が零れるようなこんな日は、埒もないことばかりが思考を支配し、自分でも途方に暮れてしまう。
例えば。
彼女の子が欲しい、などと言われなければもっと早く避妊していたのでもしかしたら乳腺腫瘍になぞ罹らなかったかもしれない。
例えば。
最初の手術をあのヘボ病院のヤブ女医に頼まなければ、転移はなかったかもしれない。
…今さら言っても仕方のないことなのに、それが真実かどうかもわからないことなのに…

恐らく彼女は私がべそべそと泣き暮らすことなんて望んではいないだろう。
それでもダメなものはダメなんだ。みーちゃん、ごめん。ままはまだあなたの死を乗り越えていない。というか一生それはできないかもしれない。

今日は一日、瞼が腫れるまで泣いていよう。そして明日には少しでも笑うことができますように。

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