今日は休みなので少し遠出してきた。
目的地は幕別町にある「日新の丘」
21町歩という広大な敷地の中、レストランやたくさんの草花が咲き並ぶ、所謂小型園芸テーマパークの様な代物で、好天に恵まれた土曜の午後であるにも関わらず人影はまばら、ついでに肝心な花もまばら(?)だった。
この辺りには紫竹ガーデン、真鍋庭園といった有料ガーデンのメッカがあるのだが、正直花という点ではどこも同じようなもので、お金を払ってまでは…なんて気持ちもないではない。それでもお天気のいい初夏の散策にはもってこいな場所かな。そう言い聞かせて入園することにした。
よかったのは、和風のレストラン「四分分度」(ここは有料エリアの手前にある)
民芸調でほの暗く、落ち着く雰囲気の店は偶々居合わせたじじばばの団体様が内部のほとんどを占めていたため入った瞬間かなり怯んでしまったが、対応してくださった従業員の方はとても感じが良く、そのまま誘われて店内へ。
隣のテーブルでは、推定50代の娘と連れられてきた70代のお母さん、といった風情の微笑ましい二人がおいしそうに料理をつついている。
腹を空かせていた家人は豚丼と冷奴、私は20食限定というランチを注文して、待つこと数分。意外に早くさっきの方とは違う若いお嬢さんがきびきびとお盆片手に現れた。
豚丼は濃い目のタレでしっかり焼かれた肉が3枚。
味もなかなかよろしいとのこと。うん、確かに見た目は悪くないけど…ん?事前に入手していたパンフと盛り付けが違うぞ。
こちらはランチ。ちょっとおかずが少ない感もあるが、どれも味付けは私好みで非常に美味しくいただけた。おみおつけも絶妙な塩加減。
値段的にもまずまずといったところで満足して店を出た。問題はここからだ。
青空と遊歩道。なかなか絵になる
季節的に今が盛り、とパンフに書かれている花は10種類以上あるのに、なかなかそれらが見当たらない。更に、どれがどの花かわからない。だって何も書いてないし。
園芸ビギナーには不親切だな、とちょっとだけ不満を漏らしつつ庭園の中を歩く。
こどもの広場に小動物スペースあり、とあったのでそこを目指すと確かにいた!二つの檻にそれぞれ2匹のウサギたちが。
傍らには100円で買える「うさぎのエサ」があるのだが、既に檻の中にも大ぶりのペレット状エサが入っている。
ああ、じゃいらないのかな?とそのまま檻に近づくと、何故か期待度満々に擦り寄ってくるウサギたち。
よーく見ると檻内と100円のとではペレットの大きさが違う。これはきっと味にも違いがあるということなのだろう。
以前ウトナイ湖で白鳥のえさを買おうかどうか躊躇っていたら背後から白鳥が徒歩で(!)接近してきて「グアア」(推定訳:早よ買えや姉ちゃん)と恫喝されたのだが、檻の中から注がれる目にもその時と同じ気配が…
やむを得ず家人が100円出して購入。早速檻越しにあげると、これがまたバリバリ食べる。やはり味が違うのだ。
客が少ないのでアガリ(?)も少ないのか、2匹ずつが我先に、と争っている様子を見ていたらちょっと可哀そうになった。
早く夏休みになって、お客さんがたくさん来るといいね。施設的もウサギ的にも。
途中、木道なんぞにも寄り道してけっこうな距離を歩くこと20分少々。
ようやっと振り出しに近いところにあるガーデンレストラン&カフェ「日新の丘」へ戻ってきた。
ここはケーキが美味しいとのことだったので、ワクワクしながら中へ。
入ってすぐ目に付く小さいショーケースには4品ほどのケーキが入っていて、そこからココナツケーキを選ぶと空いている店内の、眺望が良い窓際のカウンター席に座る。落ち着いた雰囲気。でもここにも客がいない…
程なくして私のケーキセットと家人のアイスクリームが運ばれてきた。
ケーキは美しくデコレートされてまるで宝石箱のよう。見ていて更にワクワクが高まる。
だが、ここでちょっとがっかり。
ケーキにもアイスクリームにも乗っていたホイップクリームがフレッシュではなかったのだ。
どんなに美しく飾り立てようとも、ニセモノを使っているなんて…あうううう。
コスト的には仕方ないことなのかもしれない。土曜日でさえこの程度の客の入りなのだから。
十勝なら乳製品は安価でいいものが手に入るのでは…って都合の良い思い込みなのかな?
それでもメニューに並んでいたカレーはとてもおいしそうだったので、次に訪れる機会がもしあれば今度はここで食事しようね、と家人とささやきあう。
会計を済ませて出ようとしたらフランス人のシェフが出ていらした。とても感じの良さそうな好青年で、何となく罪悪感がこみ上げてきた。
ケーキ、少し残しちゃってごめんなさい。次はご自慢の料理を食べさせてくださいね。
帰りがけ、家人の古くからの友人が営む牧場に立ち寄って、朝搾ったばかりの牛乳を分けていただく。
ホンモノの搾りたて無調整のそれはさらりとしていて、濃い味に慣れている私たちには物足りない感じもする。
それでもややしばらく攪拌する(exペットボトルなどに入れてぶんぶんと振る)ときちんとバターができるのだ。つまりそれだけ濃厚だということなんだろう。
手間はかかるけどこれがまたえもいわれぬ良いお味。おいしいバゲットに塗るとそれだけでいくらでも食べられてしまう。
ただ、「誰かが」攪拌作業をしなければ当然バターもできないわけで…この作業とにかく体力と時間がかかるから私も家人もやりたくない。うーむ。
かくして、5リットルもの新鮮搾り立て牛乳を前に、家人ともども頭を抱えているのだ。ホント、どうしよう…
いろいろ仕事でもプライベートでも悩みは尽きないのでたまの休日はこうやってリフレッシュしないとやってられない。
来週は更に慌しくなりそうな上、休みも取れないんだよなあ…あうううううう。