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剃刀の切れ味と知らん顔の功罪

今日は初夏の日差し。うららか、というよりは爽やかな一日だった。
気分は相変わらず重いけれど、外を歩いたら体の中の毒気が抜けていくような風が頬に心地よかった。

秋山久蔵シリーズをほぼ読破。
あら?去年の5月以降新刊が出てないの?恐ろしい事実に気付いたぞ。
他のシリーズでは当たり前のように久蔵の嫁として登場している香織が久蔵の後添えとなるエピソード(11巻「後添え」に収録)は微笑ましく、読んでいて思わず口元が緩んでしまった。

知らん顔の半兵衛さんと剃刀久蔵、キャラがかなり被るけれど柔軟性と人間味という点ではここまで読んできてようやっと違いが見えてきた。
半兵衛には行動や言動の端々に諦念が仄見える。愛するものを失った悲しみを乗り越えるでもなくそれに囚われるわけでもなく、現実のものとしてただ受け止めただけの彼は、それ以上失うものがない、つまり怖いものがないのだろうと思う。
剃刀久蔵は妻こそ失ったけれど忠実な使用人や、後に女房になる義妹が傍におり、どこか子供じみた一面も持っている。
剣の腕と凄みはどちらにも共通しているけれど、バックボーンの違いで自然にキャラクターにも分岐点が出来るようだ。

なんだかだ言って結局藤井邦夫さんの本はほとんど買ってしまった。
ほぼ全ての作品に誰かしらリンクしている登場人物がいて、その手法が実に楽しい。
(これがあまり作りこまれてしまうと探索が億劫になるんだけど)

よたの輸液。
最近は温度さえちゃんと調節してあればあまり嫌がらなくなった。CREが3を切ったしBUNも若干下がった。
このままの状態を少しでも長く維持したい。
そのためなら投薬も輸液も食餌療法もちっとも億劫ではない…と言うとウソになるか。
そう、やっぱり投薬も輸液も面倒だし、療法食だってフツーのご飯に比べたらべらぼうに高い。
それでも長生きしてほしいのよ、元気な状態で。
だからお互い頑張りましょ、ね、よた。

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