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家人は生肉なんて食べる気にもならないと言う。でも私は好き。タルタルもユッケも牛刺しも好んで食べる。あ、もちろんレバ刺しも!

・・・紙一重だったのかも。そもそも生食用として出荷されている牛肉は皆無に等しいらしい。え?

今回、4人の方が亡くなった溶血性尿毒症症候群は腸管出血性大腸菌O111によるもので、この菌は75度で1分以上加熱すれば死滅しちゃうくらい熱に弱い。
また、牛の消化管の中にいる菌なので、食肉加工処理の段階で肉塊の表面に付着することがあっても肉の内部にはいないから、衛生的に処理をして(表面をそぎ落とすなど)生食に供している店が少なくないみたい。

この大腸菌に感染すると腹痛や下痢から血便、そして急性腎不全や痙攣、意識障害などを発症すると溶血性尿毒症症候群(HUS)で死に至る。

亡くなられた幼い男の子の父親がインタビューに答えていたのを聞いて愕然とした。
そもそもユッケはその父親が頼んだもので、息子さんが食べたがったからほんの一口与えたのだという。
当然父親も発症したが、HUSにはならず生還、でも抵抗力のない幼い息子さんは不帰の人となってしまった。

それでもあなたは生肉を食べますか―そう尋ねられたら流石に今はうん、とは頷けない。
そもそもうちの近所で牛刺しやレバ刺しなんか食べさせてくれる店はないのだが、ここはたたきくらいで我慢しておきますか。
たたきだったら、表面を加熱することで菌が仮に付着していたとしても死滅してしまうから無問題なのだ。

事件を起こした焼肉チェーン店の社長がどうにも胡散臭く思えてならない、というのが家人との一致した意見なのだが、これは私の推測に過ぎないけれど、きっと今頃法の専門家を集めて理論武装をしようとしているのではないだろうか。
国の法整備の不備や肉の卸業者の過失など、わが身を守るために様々なエクスキューズを考えている。なあんて、ちょっと穿った見方をしすぎかな。
彼はきっと、こんな事件さえ起こしていなければ、そう遠くないうち外食産業の風雲児的存在としてマスコミに顔が売れていたかもしれない。実際吉本の大物(ぶってる?)司会者が自分の番組でこの店を褒めちぎっていたそうだし。
こちらも紙一重。もうこれ以上犠牲になる方が出ませんように。

牛と言えば。
原発20キロ圏内の動物たちについて、大きな進展はないらしい。
そんな中、自分の牧場の牛たちのため、山道を抜けて検問を避けるように餌を運んでいる人たちがいる、という記事を読んだ。
・・・こんなこと書いてしまっていいの?もし万が一、それを取り締まろうとする者が現れてしまったら?
それはさておき、この牧場ではどうせ出荷できない牛の命を助けてどうする、という声もあったそうだ。でも、結論は「命を見捨てて、同じ生き物として恥ずかしくないのかということ」彼らは今日も餌を運んでいる。
相馬野馬追の馬たち約30頭も無事圏外へと移動できた。恐らく被災馬INFOの方たちが奔走されてのことだろう。
口に入る(食用の家畜)存在ではないことが決め手になったそうで、でもそういう措置が取られることを知らないまま馬と共に圏内にいる方もあるようで、ネット環境もない、行政も存在を把握していないそんな人たちへこれからどうやって周知徹底していくか。
それでも、どうか1頭でも多くの馬が助かればいいし、犬、猫、その他の動物たちも一頭でも多くその命を繫いで欲しいと願わずにはいられない。

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