単純かしら
猫のための医療器具をレンタルすることになり、時間を争う話だったのに、「積み忘れちゃったので1日遅れる」と呑気な口調で電話をかけてきた飛脚の担当者を思わず怒鳴りつけたのはいつのことだったろうか。
その他トラブルはいつもここだった。楽天で買い物をする時も、ここが配送先業者に指定されていたら、他に代替品がない品でもない限り購入店舗を替えたくらいだ。
今回、某クリーニング店の宅配サービスを試してみるにあたって、発受の指定業者がここだったから、やむなく電話で集荷を依頼した。
当日、とお願いしたら夕方になると言うので、諾と告げて待つことにしたのだが、17時前になってもまだ集荷は来ない。
気になったので確認のために営業所に再度電話したら・・・出やしない。
半ば意地になって30回ほどコールを続けたら、やっと女性の事務員が出たので状況を聞くと、多少遅くなっても必ず行く、との返事をもらい安心。更にドライバーからもあと小一時間ほどで着くと連絡が入り、そこから待つこと50分、ようやくドアフォンが鳴った。
やれやれ、と玄関を開けると、そこには!
・・・マツコ・デラックス嬢が予てから飛脚の配達員がイケメンだと騒いでいたこと、写真集まで出ていることは知っていた。
でもそんなものは都市伝説、あるいは大都会の一部地域にのみ棲息する幻の生き物(?!)であるとさえ思っていた。否、仮に存在が事実であるにせよ、こんなクソ田舎には縁のない話だと諦めていた。
・・・いたのだ。こんな田舎にも。イケメン飛脚ボーイ(何それ)が。うっそー!
笑顔が爽やか。真顔が爽やか。年のころなら20代後半から30代前半?
口調もやわらかで、適度な愛想がまた、いい。
心の中で「やっべー!マジいるじゃん、イケメン」・・・普段は間違ってもこんな口調ではないですのであしからず。
何とか平静を装って彼(と荷物)を玄関から送り出すと、思わずため息が漏れた。
まあ、まさかルックスで雇用を決めているわけでもあるまい。それにしても・・・と馴染の黒猫軍団を振り返る。そうだ、ルックスよりもホスピタリティ。笑顔より能力。そしてなにより会社の力。
とりあえず今後も飛脚より黒猫さんとのお付き合いを重視したいけれど、寺尾聰が街でベージュのコートを見かけたら指にルビーのリングを探すように(んなこたない)、のあちさんは街で飛脚の車を見かけたら運転席にあのイケメンを探すことになりそうだ。なにこのオチ。
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