不思議
尾木ママ、こと尾木直樹氏のブログが炎上したのだそうだ。
驚いたのは、尾木氏の発言への非難が多数あったこと。そして実際に尾木氏のブログの、4月14日付けエントリへのコメントを見て更に驚かされた。
若い人だけではない。40代50代と思しき人たちからも、文章の硬軟はあるにせよ、尾木氏の発言を否定する声があまりに多いのだ。
曰く、高校側から保護者の出席を求めている、曰く、いろいろと支払うお金があり、その大金を生徒に持たせるのは不安だ、曰く、自分も尾木氏の意見に賛成だったが、むしろ自分のような人間の方が古いのではないか・・・
同じ公僕として、例えば警察官なら。例えば裁判官なら。例えば自衛隊員なら。
彼らが、我が子の晴れの入学式のため、警察官なら捜査中に、裁判官なら公判中に、自衛隊員なら災害などの現場への派遣中に年次有給休暇を取る。この行為に対して、尾木氏の発言を否定する人はどう思うのだろう。
同じ公僕だ。同じように労働者として有給休暇を取ってどこが悪い。
・・・そう同じように擁護のコメントをする人は果たしてどれだけいることだろう。
入学式のその日に担任がいない。我が子の行事を優先して休暇を取った。
もし、災害などに遭遇した場合も、この先生は生徒より我が子を優先するのではないか、否、間違いなくするだろう。そう思う生徒やその保護者がいてもおかしくはない。私が保護者の立場だったら不安になる。
私は尾木氏の所謂子育て論は「甘い」し、子供に迎合し過ぎると思っていた。
そして、あのキャラも相俟って、どこか小馬鹿にしていた。でも今回、至極ご尤もなことをおっしゃっているのにも関わらず、漫画家だの、エッセイストだのが彼を否定しているのを見て本当に驚いた。
佐藤愛子さんも書いておられる通り、そもそもこんなことが起きることもそうだけど、それが賛否両論大騒ぎになることがおかしい。
どんな職業の中にもプロ意識というものは必要であって、今回の件は、我が子を優先して教え子を等閑にしたその教師にそれが欠落していただけのこと。
休暇を許可する立場の校長先生も、非常に中途半端な立ち位置で会見なんかするから余計に論点が見えにくくなってしまうのだ。
こうなることが想定できなかったわけではあるまいに。
今後、尾木氏にあっては、ぜひ日和ることなく発言を曲げることなく、貫いていってほしい。あなたは間違っていない。少なくとも私はそう思う。
韓国のフェリー沈没。
救助活動が難航しているのを見て胸が痛む。
日本がもっと初期の段階で参加していたら、もしかしたらもっといい結果が得られたのだろうか。
それはわからないし、もう知ることもできないけれど、未来のある若い命が一人でも奇跡の生還を果たしてくれることをただ願うばかりだ。
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