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追悼?哀悼?悲しい酒

2年前の今日、陽太が逝った。

他の猫は皆、家人のいるときに旅立った。
中には、いまわの際に来客があって家人が席をはずしたら、戻ってくるまで待っていた子までいたのに、陽太は家人のいない時間を狙い済ますように、明け方の早い時間、静かに逝った。

見事なまでに、私にしか懐かない子だった。
命名は家人だったのに、家人の勧めで家に残った子だったのに。

あの子たちがいたころこそが私にとって一番幸せな時期だったのかもしれないな。
みもざがいて、よたかのコンビとふうがいて、楽しかったな。

今日は、あの時にはまだギリギリ入手できたスコッチを少しだけ飲んでいる。
もう今ならどこでも見かけることのない、昨日酒屋さんに行ったとき訊いたら、30がらみの若い店員さんはそのお酒の存在自体を知らなかった。

美味しいお酒だな。甘くて、華やかで。

さあ、寝よう。明日は早朝から仕事だし。

陽太。大好きだったよ。今でも大好きだよ。おやすみ。

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