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文学はよくわからないけど、ちょっとだけ。

ノーベル文学賞。にわかに取り上げられて持ち上げられている受賞作家の本、超のつくメジャーな2冊しか読んでいないので語れる立場にもないし、そもそも文芸評論なんかできやしない。

「日の名残り」、は映画化されたものを見た家人(当時はまだ婚約中だったが)から原作を読みたい、とリクエストがあったので探して送ってあげて、その後自分でも読んだ。
「私を離さないで」の方は・・・そう、平積みされていたのを書店で手に取り、面白そうだったので衝動買いしたのだが、読み進めていくうちにどうにも嫌な気分になってしまい、買ったことを後悔したんだっけ。
また始末に悪いことに(すみません)、だからと言って閉じてしまうことなぞできない本なのだ。面白いというか、やめられない。読まずにいられない。
どう当て推量してもバッドエンディングというか、救いがもたらされない展開、案の定、あっさりとヒロインの行く暗い道末を暗示して終わるラストには、読了後しばらく呆然とさせられてしまったっけ。

で、よりにもよってこの本が日本でドラマ化されると知った時、すぐに思った。絶対数字は取れない、と。
で、これまた案の定、視聴率は大低迷。いくら旬の俳優たちを並べたってテーマがテーマなんだもの。
しかも、あの原作はイギリスの、何というか古く、どこかかび臭さを伴うような時間の動き方が前提にあってこそ、で、これをどう日本で表現していくか。また価値観とか、世相とか、そういった、言葉で説明しにくいあの独特の雰囲気が、果たして再現できるのか、初手から不安だった。

・・・視ましたよ、最後まで。いや、もう申し訳ないけれど、途中シリアスなはずのドラマで何回か笑ってしまった。だって、メインキャストのひとりに叫ばせる?『わたしを離さないで!』なんて。何でも解かりやすくすればいいというものではない。原作はそういう作品というか作風だと思うわけですが・・・どうかな?

惜しむらくは、というか唯一感心させられたのがヒロインを演じた女優さん。彼女からは小説のヒロインと佇まいに同じにおいを感じられて、正直見直した。事前に原作者と対談までしていたそうで、役作りをしっかりしていたみたい。
でもドラマ化は日本ではすべきではなかった、と今でも思っているし、更に怖いのはもう1冊の方もどこかの局が映像化に走るのでは?という・・・特にフジ!やめてね。「コード・ブルー」の世界観を新シリーズでぶち壊してしまうような危険球の持ち主だから、やりかねない感じでとても不安だ。

どちらの本も住めない自宅に持っていってしまったから読めないけれど、まあ読み返さなくてもいいかな。とくに「わたしを―」の方は、読んだら一層気分が落ちてしまいそうだから。

ちなみに書店は大わらわだとか。そもそもこの作家の本なんてほとんど在庫がないそうで、しかも下馬評(ブックメーカーなど)にも上がっていなかったそうだから、どうせいつも空振りの日本人作家の本でも用意して待っていたんだろうな。
個人的には、カズオ・イシグロ>村上春樹、なので今回の受賞には納得です。

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