訃報に触れて
全く他の事を調べていて、思いがけなく知人の訃報を目にした。
それも既に2年も前のことだった。病死だそうだ。
その業界ではまだまだ駆け出し、彼と私(たち)とを繋いだ彼の上司(?)の方が著名だったから、彼はその人に言われるがまま私たちのところに現れて、いろいろと指南してくれたわけだが、打ち上げだったか顔見世だったかの宴会で偶々隣に座ったことで短い時間だったが会話を交わした。
その後1、2回連絡を取ったりもしたが次第に疎遠になってから今日までの間に、彼はその業界では先輩をも凌駕する人気者になってしまった。
飄々とした、でもどこか人好きのする風貌も相俟って彼のファンは多かったらしい。
全国放送の番組で追悼特集も打たれたようで、気づかなかったことは本当に残念だ。見たかった。
確かに線の細い人だった。
知り合ったのは20数年も前のこと。酒好きで陽気なおっちゃん、という風情だったが改めてプロフィールを見たら驚いたことにまだ30代半ばだったのだ、あの当時。
途轍もないオトナに見えたけれど(私はまだ20代だったし)、今の私からすれば年下のアンちゃんに過ぎない。
確かタバコも吸っていたはずだ。仕事的にいいのかどうかはさておき、それがとても様になる人ではあった。
もう向こうは私のことなんか覚えてもいなかっただろうな。
先輩の死、のときもそうだったが、20年以上も縁の途絶えていた人だからといってその存在が記憶から消えていたわけではなく、ひょんなことでその当時の事々が思い出されればそれはまるで昨日のことのようで、その当時のままの姿で脳裏に描き出されるから自分まで時を遡ってしまい、寄る辺ない子供のように心細さを感じてしまうのだ。
これで、仮に数年前くらいにでも再会していたら逆にそこで記憶が上書きされて新しいものになってしまっていただろう。そうなっていたら抱く気持ちも全く別のものになっていただろう。
彼の残した仕事は後世にまで語り継がれる。いや、既に伝説になっている。
これは自慢できることだけれど、彼の代表作(?)を、最初に彼の指南で組み立てた(??)アマチュアは私たちだと思う。
2年近く経った今頃言うのも何ですが、どうか安らかに。
昨日の少クラ、よりによって彼がインフルの最中だったのか、収録。
あの曲は4人バージョンでぜひまた歌ってほしい。メインじゃなくてCWの方。楽しみにしていたのになあ・・・
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント