ネズミ顛末紀、その後

床下に毒餌を撒いてから1週間。業者が成果(…)を見にやってきた。
「ああ、全部なくなってますね」……
でも亡骸は見当たらないとのこと。じゃ、どこで…?!
「明るい方へ行こうとするんですよ」恐らく外、だろうと。

悪さをするわけではなかった。野ネズミだからか、その存在を確認した納屋の中にあった食糧品を食べることもなく(何故かそこにあった縫いぐるみは見るも無残に喰い散らかされていたが)、見た目的にも愛らしかった。

何でうちに入ってきたのよ。屠りたくなんかなかったよ。

侵入経路と見られる通気孔も塞いだ。床下に空けられた穴も塞いだ。これでネズミ騒動は終息らしい。
安堵するとともに、強い罪悪感がこみ上げてきた。

自分の仕事も含めて、人間って他の動物に対して思い上がって生きてるんだな、とつくづく思う。
我が家の猫だって、表情は雄弁だけれど流石に言葉は発することができないから、ひょっとしたら思いがけないほどたくさんの不満を抱えてい、それを表現することが出来ずにいるのかもしれない。

みもざもそうだったのかな。
手術なんか受けたくなかっただろうし、助けたい一心で私があれやこれやしたことが彼女にとって負担でなかったとは絶対に言い切れない。

今日は(ていうか最近は常態なんだけど)落ちてる。
ネズミたちの冥福を祈りつつ、久々に痛飲しようと思う。

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ネズミ顛末記

縁の下数箇所にある通気孔のネズミ侵入防止柵が1箇所だけ僅かに壊れていて、そこからネズミは侵入してきたらしい。
破損箇所はせいぜい2~3センチくらいなので、大きなネズミはまず入れないだろう。
実際家人が目撃した(後日全身を見ている)のもほんの小さな個体だったそうだ。
業者を手配し、床下に入って殺鼠剤を撒いてもらってから破損箇所を治してもらう予定なのだが、とりあえず現在在住中の方にはお引取り願わざるを得なく、家人が所謂ネズミ捕り用の粘着シートをセット。
そして、昨晩から今朝にかけて、1匹が捕獲された。

仕方ないこととはいえ、やはり生き物を屠るのは辛い。
ということで私は一切その処置に立ち会わず、家人がゴミとともに焼却炉(許可とってます)で荼毘に付したのだが…

「顔が尖って、小さいネズミだった」

…ちょっと待て。
顔が尖っている。そして小さい…ま、まさか!私の脳裏に以前聞きかじった知識がひらめく。
慌ててその、記憶に残っている名詞をググると…

「絶滅危惧I類(CR+EN)」

…嘘。まずくない?これって。

画像をプリントアウトして家人に見せると、「ああ、これだ」
…血の気が引く、とはこのことだ。だが、顔つきが変わった私に気付きもせず、家人は更に続けた。
「でもこんなに小さくない」
へ?
「3センチどころか、7~8センチはあったぞ」
…どっと力が抜ける、とはこのことだ。たちまち私の顔に血の気が戻る。

どうやら、それはオオアシトガリネズミだったみたい。そう、私が勘違いしたのは「トウキョウトガリネズミ」。
もはや動物園公開レベルの、世界最小哺乳類。こんなのを捕獲しちゃったらそりゃあまずいわな。

その後業者がやってきて床下にもぐったところ、ヤツらはあちこちの配水管を伝わって既に相当数入り込んでいる、とのこと。
それを聞いて卒倒しそうになったが、棟続きの我が家では気配も感じられないので、そこは猫の功績も大、なのだろう、恐らく。
噛み破られた配水管の辺りに殺鼠剤入りの餌を撒いて、とりあえず数日間様子を見、食べている形跡があれば配水管などを全て修繕しておしまい、だそうだ。
今年のように寒さが厳しいと、今まで出没しなかった家にもネズミ、登場するらしい。彼らだって暖かいところに住みたいのだ。冗談じゃない。勝手に住み込まれても困るぞ。

振って沸いたような、ネズミ顛末記。まだ予断を許さない状態ではあるが、とりあえず事態は終息の方向へ向かい始めた。やれやれ。ネズミ年だからかしら?(んなこたぁない)

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