ネズミ顛末紀、その後
床下に毒餌を撒いてから1週間。業者が成果(…)を見にやってきた。
「ああ、全部なくなってますね」……
でも亡骸は見当たらないとのこと。じゃ、どこで…?!
「明るい方へ行こうとするんですよ」恐らく外、だろうと。
悪さをするわけではなかった。野ネズミだからか、その存在を確認した納屋の中にあった食糧品を食べることもなく(何故かそこにあった縫いぐるみは見るも無残に喰い散らかされていたが)、見た目的にも愛らしかった。
何でうちに入ってきたのよ。屠りたくなんかなかったよ。
侵入経路と見られる通気孔も塞いだ。床下に空けられた穴も塞いだ。これでネズミ騒動は終息らしい。
安堵するとともに、強い罪悪感がこみ上げてきた。
自分の仕事も含めて、人間って他の動物に対して思い上がって生きてるんだな、とつくづく思う。
我が家の猫だって、表情は雄弁だけれど流石に言葉は発することができないから、ひょっとしたら思いがけないほどたくさんの不満を抱えてい、それを表現することが出来ずにいるのかもしれない。
みもざもそうだったのかな。
手術なんか受けたくなかっただろうし、助けたい一心で私があれやこれやしたことが彼女にとって負担でなかったとは絶対に言い切れない。
今日は(ていうか最近は常態なんだけど)落ちてる。
ネズミたちの冥福を祈りつつ、久々に痛飲しようと思う。